糖尿病性腎症の食事は宅食サービスを利用する


糖尿病性腎症というと、制限された食事と考える患者さんが多いと思います。しかし、糖尿病性腎症を患ったからといって、食べられない食品はほとんどありません。普段の食事とは異なるメニューが「食事療法」というわけではなく、食べ物の栄養バランスと総摂取エネルギーを工夫しながら実践することが目的です。この食事療法の考えは、糖尿病性腎症の患者さんだけが実践するものではなく、健康なひとでさえ日常的に意識しないといけないということです。糖尿病性腎症を大きく分けると、1型糖尿病性腎症・2型糖尿病性腎症・その他の糖尿病性腎症に分類できます。日常的な食事や生活習慣はひときわ関係しており患者数の最も多いのが、「2型糖尿病性腎症」です。自覚症状が出ないため血糖値の高さにも気づかないことが多いですが、その状態が継続、悪化してしまうと多くの合併症を引き寄せてしまいます。2型糖尿病性腎症の大きな原因は誤った食生活に由来するため、食生活の改善なくして治療は行えません。体重や血糖を意識して調整し糖尿病性腎症性の合併症を予防、併せて悪化へ導かないことも食事療法の目的です。1食あたりの糖質が40gまでというのが、「緩やかな糖質制限食」の目安です。一日三度の食事をバランスよく摂り、ご飯の量を減らすことが重要です。最も良くないのは若年層にありがちな「ラーメン・ライス」や「チャーハン・ラーメン」です。同じように「カツ丼とざるそばセット」なども避けた方がよいでしょう。つまり、糖質ばかりのものを食べるのはよくないということです。糖質制限の例として種類の多い幕の内弁当とご飯を少なく摂ることを、指導しています。「緩やかな糖質制限食」では、厳密なカロリー制限をせずに、野菜、お魚・お肉はたくさん食べましょう。人は歳とともにインスリンによる筋肉への糖の吸収が減少します。血糖値の上昇につながる原因の一つです。特に食後は、ブドウ糖が体内へとすぐに吸収されるため血糖値が上昇します。血糖値が上昇するのを防ぐ方法として「ベジタブルファースト」があります。野菜から先に食べる食事法です。ゴボウやキャベツといった食物繊維をたくさん含む野菜は、他の食べ物の消化吸収を緩やかにする作用をもたらします。ご飯や麺類といった炭水化物に含まれる糖質の吸収もゆっくりとなるため、ブドウ糖が体内に吸収されるのを軽減します。糖尿病予備軍から移行した糖尿病は、インスリンという血中の血糖値をコントロールするホルモンの機能が悪化し、血糖値が上昇したままの状態が続く病気です。糖尿病性腎症の治療には多くの時間が必要ですが、その目的は血糖・体重・血圧・血清脂質の良好なコントロール状態を維持することで、例えば、網膜症・腎症・神経障害などの合併症、心筋梗塞・脳梗塞・足壊疽などの動脈硬化症を予防し、健康的な心とからだを保ち、満たされた人生を送れるように努めることです。食事療法をはじめとした治療が適切に行われれば、糖尿病性腎症に追随するその他の病症(合併症や動脈硬化症など)も回避できます。一日3回の食事の量は、毎食ごとなるべく同じくらいがよいのですが、やはり夕食がどうしても多くなってしまいます。どんなに忙しくても、食事は20分かけてゆっくり食べることです。ゆっくり食べた方が、血糖値の上昇を抑えられたり、過度な食欲を回避できたりするからです。多忙な仕事の合間に、5分ぐらいで食事をしてしまうのは避けましょう。食物繊維には血糖値を下げるメリットがありますので、それらを含んだ海藻類・きのこ類はたくさん摂ってください。ポテトやコーンは糖質に注意しながら摂ってください。1日の総摂取エネルギーが1600kcalと指示されているひとについては、1日20単位の食品と置き換えることができますが、それぞれの栄養素が偏らないように選ぶことが大事です。代表的な外食メニューも、「食品交換表」には紹介されています。日常的に、カロリーや栄養素を把握しておくと便利です。また、薬物療法を受けている患者さんの場合は、食べるタイミングを間違えると低血糖になることがあるので注意が必要です。旬の食べものを積極的に取り入れたメニューや、上手な外食の仕方を覚えて、食事療法を豊かにしてください。体内時計が乱れると2型糖尿病や肥満のリスクが上昇します。毎日の睡眠や体温、また体内の血圧や糖代謝・脂質代謝など、日内リズムに沿ったそれらの生理機能は、「体内時計」によって大きく作用します。「体内時計」と日々の生活スタイルは、密に関係します。「時間栄養学」は「体内時計を考えた栄養学」を表したものです。「何をどのくらい食べるか」といった栄養学に伴い、「食べるタイミング」といった体内時計の特質を付け足し、食事のタイミングと作用について調べる新しい研究分野です。いろいろな栄養素を適量とるのが、バランスのとれた糖尿病の方の食事です。それぞれに適したエネルギー量があり、その範囲内でバランスのよい食事を摂取するために「糖尿病性腎症食事療法のための食品交換表」は、非常に役に立ちます。普段私たちが食べている食品を食品交換表で照らし合わせてみると、多く含まれている栄養素によって、6つの表をつくり6つの食品グループと調味料に分類し、食品の重量を掲載していますが、その基準は1単位80kcalです。食品交換表を活用することで、献立への迷いも払拭できるでしょう。糖尿病に罹患する可能性を告げられた方のなかには、「自分には何の自覚症状もないから、好きなものを食べて、運動をしたりする必要はない」と思っている人がいるかもしれません。糖尿病予備群の段階ではなんの症状もないので、考えを改めることはなかなかできません。糖尿病の予備軍から境界型になってくると、病状が顕著になり始めます。特に、血糖値を下げる際に重要な役割をするホルモン、インスリンの数値に変化が及ぶ状態は、自覚症状のない時から出てきます。
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